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「はたらくかたち」ノート
作成日:2026/05/19
なぜ私は社労士を目指したのか

2016年のことです。
関西支社の経理局次長から本社に帰任し、2021年に60歳で定年を迎えることとなっていた私は、
2020年に開催されるTokyo2020の事業に取り組む小さなスタートアップ企業をJVで立ち上げました。自身のキャリアで最も長きにわたり携わってきたライセンシング・ビジネスでサラリーマン人生を締めくくりたいと考えたからです。

出向者と派遣社員ばかりの10人にも満たない陣容でしたが、会社設立の手続きや、事務所探し、インフラ整備、親会社に準拠した規則整備などやらなければいけないことは山ほどありました。

事業はもちろん、経営企画や経理畑でキャリアを積んできた私でしたが、経営を始めてみて初めて「人事労務」の知識が足りないことに気が付きました。

正直、「できるだろう」と高を括っていたところはあります。ところが、私の知っていた人事労務の知識は、生半可で浅いものでした。私が理解していると思っていた「人事」とは、「組織づくり」や「異動」「評価」などごく一部に過ぎなかったのです。

守らなければならないたくさんの法律があり、しかもそれは最低限のことであって、「人を使う」という立場になって、はじめてその範囲の広さと難しさを知りました。

その時にグループ会社で人事労務の支援をしてくれた勤務社労士の方と知り合い、初めて「社会保険労務士」という仕事を知ったのです。
社長として「人事の勉強をしなければ」と決意しました。自らに課したのは、社労士試験の合格という目標でした。

勉強を始めたのは、ちょうどコロナ禍に突入した時で、専門学校も突然リモートになったりと学習環境も厳しく、そしてなにより本業の事業が大変な混乱に陥ったことから、学習は遅々として進まず、合格まで4年もかかってしまいました。
それでも、学習を重ねるうちに、経営実務と人事労務のつながりが見えてきて、合格前から大いに役立ったことは間違いありません。

きっと、経営者の皆さんも人事労務の難しさはよくご存じのはず。なにより経営者も従業員も「生身の人間」なのです。これが一番の難しさであり、絶対的な正解はありません。だからこそ奥が深く面白いとも言えるでしょう。