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前回、「なぜ誰も止めようとしなかったのか」と書きました。
リーダーは上層部とも通じており、その下の部長クラスの人たちは、私の上司も含めて皆言いなりでした。旧態依然とした会社ではヒエラルキーこそが正義であり、それに異を唱えることは許されない風潮がありました。人事権を握る上司への忖度、そしてハラスメントへの無知が、組織全体の判断を鈍らせていたのだと思います。また、リーダーが高圧的であることは社内でも知られており、誰も口出しできない雰囲気がありました。
思い余って私が相談したのは、同じ職場のM先輩でした。彼は私の仕事にも理解があり、リーダーとも親しい方でした。私はすがる思いで「リーダーのことで相談したいことがあるんです」と打ち明けました。M先輩は二つ返事で「じゃあ、メシでも食うか」と言い、その夜、食事に誘ってくれました。彼はとても穏やかな方で、うまく説明できない私の悩みや苦しみをしっかりと聞いてくれました。かといって、彼もリーダーに意見をしたり、ハラスメントを止めさせたりできたわけではありません。しかし、社内の近しい人に初めて私の気持ちを聞いてもらえたこと、そしてそれを受け止めてくれたことは、私にとって大きな救いでした。
次回は、私にとってもう一つの転機となった出来事をお話しします。
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